令和6年度利賀ダム付替市道整備他工事

現場日誌

2024年05月の日誌

現場に関する日記です。

大型土のう制作、除根作業 2024/05/31 

今週は、利賀川内を締切するための大型土のう製作と伐採した樹木の根を除去する作業を行っています。

  

このような大型土のう製作治具を使用し、製作します。治具の名は「瞬作」。従来工法では、2人で土のう袋を広げながら、重機で土砂を入れており、重機バケットと作業員の距離が非常に近く危険が伴いましたが、瞬作を使用することで、安全に製作することができるとともに作業効率が3倍程度に大幅にアップします。
瞬作に土のう袋をセットします。

 

瞬作の土砂投入口に所定の量(0.8m3くらい)の土砂を投入します。投入後に瞬作を吊り上げると土のう袋に土砂がキッチリ入り込むので、土のう袋の口を紐で縛ります。
この作業を繰り返し行い、1日あたり、約130個製作し、合計350個の大型土のうを制作しました。

 

次に、GW明けに伐採した樹木の根が残っているので、写真のようなアタッチメントが付いた重機で根を除去します。近くで見るとノコギリ状になっており、どんな向きでも作業できるように、回転できる構造となっていました。

  

このアタッチメントでは、直径60㎝までの太さの根を切断でき、その姿はまるで恐竜のように見えました。根を切断していき、バケット付き重機にて切株と根を掘り起こします。掘り起こした後は、ダンプトラックに載せたときに荷台からはみ出ないように、再度長さを整えてから積み込みます。
来週は大型土のうを設置する予定です。

橋台の背面盛土 2024/05/22 

今週は、橋台の背面を盛土しています。これは、橋台両側にできる法覆護岸(ブロック積擁壁)の施工に先立ち、施工します。法覆護岸はその形状が「もたれ式」であるため、施工時にもたれかかれる裏込め土がないと後ろに転倒してしまうため、施工できません。

 

左の写真が埋戻し前の状況です。先週、施工した表面被覆もきれいに仕上がりました。
右側は完成イメージ(3Dモデル図)です。

 

橋台とモルタル吹付面との間口が3mと狭く、大型車両である10tダンプトラックでは市道から進入できないため、小回りの利く中型車両の4tダンプトラックにて施工しています。
また、橋台背面は全体的に狭く、施工機械(バックホウ)と作業員の挟まれ・巻き込まれ事故や構造物との接触事故が考えられるため、周囲の安全確認を行い慎重に施工していきます。

 

施工機械と人力による敷き均し作業を終えると、転圧機械で締固めます。1層あたり20㎝で施工しており、写真では5層目(1m)の高さまで施工できたことになります。この一連の作業を繰り返し行い、所定の高さまで盛土します。

橋台の表面被覆 2024/05/18 

今週は橋台の表面被覆を施工しています。表面被覆工法とは、コンクリート表面から内部に侵入してくる水分や酸素、塩分等の劣化因子からコンクリートを被覆することで遮断し、コンクリートの剥落を防止します。
今週は比較的に天気が良く、塗装日和です。


まずは、高所でも安全に作業できるように仮設足場を組み立てます。組立時も安全に作業できるように、手摺りを先行して組み立てていきます。


仮設足場の組立が完了しました。

 

表面被覆作業を開始します。まずは、コンクリート表面をディスクグラインダーでケレンし、その次にポリマーセメントで表面の小さな気泡を埋めます。この下地調整をすることで、平滑に塗装ができ仕上がりがきれいになります。


プライマー塗布の前に表面の含水率を測定します。これは、含水率の多い状態では塗装作業ができないので、塗装の施工に適した状態を確保(確認)するために、測定します。

 

含水率を確認後、プライマー(下塗り)を塗布します。プライマーとは、塗装が定着しにくい下地の状態を整えて、その上に施工する塗料との間をつなぐ役割をしています。

 

中塗りの施工状況です。中塗りは色ムラや気泡ができることを防止する役目です。上塗りの前に中塗りを行うことで、よりきれいな外観になります。

 

最後の工程となる上塗りの施工状況です。塗料の色はコンクリートに近い色を選択しました。ムラなくきれいに仕上がりました。
来週は仮設足場を解体し、橋台の背面を盛土します。

樹木伐採 2024/05/09 

法覆護岸工の施工に先立ち、支障となる樹木を伐採します。
伐採する樹木は欅です。

伐採前の写真です。

 
架空線(電線)付近は切断事故がおきないように、高所作業車にて枝を慎重に切り落とします。
枝を切り落とした後、樹木の根本を切り、伐採します。

切り倒した後、トラックにて運搬できるように所定の長さに玉切りします。
欅なので、杉等と比べて重いため、今回は2mで玉切りします。

 
トラックに積み込み、旧スノーバレー利賀まで運搬し、仮置きします。

 
枝葉は、チューモク(株)バーク工場へ運搬し、処理します。

伐採が完了しました。
根は後日、除去します。